もし身近な人が被害にあったら
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もし身近な人が被害にあったら

更新日:1月23日

今年の 8月~9月は「こども・若者の性被害防止のための緊急啓発期間」と政府が定めました、そして集中的に啓発活動を実施されています。

実は性的搾取の被害は私たちが思うよりもごく頻繁に起きています。児童の人身取引被害や性的搾取の被害に遭った子どもたちと話をすると、その子たちが特別に荒れた環境にいるわけでもなく、不良のような生活をしていたわけでもなく、普通に学校に行って、高校受験に力を注いでいる女子、高校の部活動に励む男子など、今日あなたが乗った電車の車両にいたかもしれない一般的な子どもたちです。さらに言うと、家族の一員だったり、皆さんの教会やコミュニティーに小さい頃からいる子かもれしれません。

そんな子から「実は・・」と性的搾取や性暴力の被害を告白された時どうしたらいいでしょうか?この記事ではそんな時まずどんな行動を取り、アドバイスを提供すればよいかを紹介します。


① 被害者を責めない

「なんでそんなところに行ったの?」や「なんで断らなかったの?」「バカだね!」など、親心から嘆く気持ちを言葉にしてしまうことがあります。でもその言葉が実は被害者をさらに孤独へと追い込みます。

やっぱり自分のせいだったんだ。自分がバカだからだ。と次から誰かに相談したり信頼することが難しくなってしまいます。

代わりに、「勇気を出して教えてくれてありがとう。」とまず受け入れてください。こういった被害を告白するのは想像を絶するほど勇気が必要です。怖くて、消えてしまいそうな微かな声でしか話せない子もいます。恐る恐る信頼して話してくれたその細い糸を切らないように慎重に、愛をもって受け入れてあげてください。

② 信頼できる専門機関に相談する

被害が深刻な場合は専門機関に相談することをお勧めします。ゾエ・ジャパンの相談窓口でもかまいませんが、ワンストップセンターなど各相談機関の窓口情報をご参照ください。


③ 病院に行く

レイプや性暴力の被害の場合は性感染症や傷の治療、妊娠等への対応が必要ですので72時間以内に診察を受けることを強くお勧めします。

一緒に行ってあげることも支えになるでしょう。




証拠を保存する

もし警察に相談する可能性が少しでもあるなら、証拠を保存することが大事です。うがいやシャワーをせずに支援センターに行く、被害当時の下着や衣服を洗濯せずにビニール袋やジップロックなどに保存しておくことで犯人の特定に役立ちます。

男性、男の子も性暴力にあうことがあります。ぜひ一度シミュレーション等をして、相談された時の準備や相談の連絡先を保存をしておくとよいでしょう。



性暴力の被害を受けた方はしばらくトラウマ状態であったり、心理的解離現象や無感覚になることが多く(人間の防御反応です)、被害を受けてから何年も誰にも言えないことが多いです。たとえ何年も前の被害のことだったとしても「なぜ今頃?」などと思わないでください。「今だから」言えるのです。そのことを肯定し、受け入れてください。

人は一人では生きていけない存在です。 だからこそ私たちが力を合わせて動くときに大きな変化をもたらします。この記事を読んでくださっている一人一人のサポーターのお力によって、性的搾取や性暴力にあった人に回復するチャンスが与えられ、加害者がさらに多くの被害者を生まないような社会に変えていけると信じています!




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