父親の役割
- ゾエ・ジャパンスタッフ

- 6月18日
- 読了時間: 5分
現在、子どもの搾取や人身取引の問題に取り組む非営利団体「ゾエ・ジャパン」で、アシスタント ナショナル ディレクターとして活動しています。外国出身ですが、日本に住み始めてから12年以上が経ち、永住権を取得し、日本を自分のホームのように感じています。ここでの歩みを通して、キリストの愛が文化の壁を越えて私たちを一つにし、神の国の働きへと導かれていることに深く感動しています。まだ福音を知らない方々にイエス・キリストの福音を伝え、地域社会の中で弱さや困難を抱える人々に仕えるという特権を与えられ、心から喜んでいます。
これって本物?
はじめての海外旅行を想像してみてください。出発前に、現地の通貨がいっぱい入った袋を手渡され、「旅の費用に使ってください」と言われます。ところが、その中には本物のお札に混ざって偽物も入っていました。
もし本物を見たことがなければ、どうやって偽物を見分けられるでしょうか。比べる基準がなかったり、偽物があることすら知らなければ、気づかないまま使ってしまうかもしれません。たとえ悪気がなくても、その結果は深刻なものになりかねません。
人間関係も同じです。健全な関係――夫婦関係、友人関係、親子関係――の「本物の姿」を知らなければ、表面だけは良く見えても、実際には有害な関係にだまされてしまうことがあります。
子どもの搾取と人身取引とのつながり
ゾエ・ジャパンチームは、性的搾取や人身取引の危険にさらされる、またはすでに被害を受けた若者たちに寄り添いながら活動しています。その中で何度も感じることがあります。それは、子どもたちの人生に「強くて愛情深い父親像」が欠けているということです。
多くの子どもたちは、自分の父親を知りません。虐待する父親や継父のもとで育ったり、父親がいなくなったり、心が離れた関係の中で傷ついている子もいます。悲しいことに、「父がいなくなったのは自分のせいだ」と思い込んでいる子どもも少なくありません。

父親が大切な理由
若者をその行く道にふさわしく教育せよ。そうすれば、年老いても、それから離れない。(箴言 22:6)
本物のお札があるからこそ偽物を見分けられるように、愛情深く安心できる父親は、子どもにとって「真実・善・信頼できるもの」の基準となります。
信仰に生きる父親は――
男性として、女性や他者をどのように敬うべきかを身をもって示します。
家族のために誠実に働き、支えます。
子どもの向上心を育てるために、目標と基準を示します。
子どもがつまずいたとき、身体的にも心や信仰の面でも、立ち直る手助けをします。
神を愛し、自分を大切にし、他者を愛することを教えます。
互いを思いやり、愛を感じる結婚の姿を見せます。
息子に、女性を敬い、欲の対象ではなく人格として見ることを教えます。
危険や試練のとき(肉体的にも霊的にも)、家族を守る盾となります。
父親が不在のとき、子どもたちは愛や承認を別の場所に求めようとします。 しかし、多くの場合、それはSNSのインフルエンサーや有名人、あるいは優しさを装って近づく加害者たちです。 本物の愛を知らなければ、偽物をどうやって見分けるのでしょうか。
私たちの完全な父なる神
究極の愛に満ちた父の模範は、天の父なる神ご自身です。 私たちは神に愛と守り、知恵と導き、そして日々の必要を求めます。神は私たちを喜び、私たちと過ごす時間を喜ばれます。私たちの心の声を聞き、成長を見守ってくださいます。神は罰するためではなく、守るために境界を設けておられます。
その父の愛は、私たちの理解を超えるほど深く、広く、変わることがありません。忍耐に満ち、恵みにあふれています。
母親を敬い、教会の共同体を生かす
父親の重要性を語ることは、母親の大切な役割を軽んじるものではありません。 多くの母親たちは、愛と信仰をもって子どもを育て、驚くほどの犠牲を払っています。けれども、神は母親が一人ですべての重荷を背負うことを望まれませんでした。子どもには、暖かく育くんでくれる母親と強さを備え、助言してくれる父親の両方が必要なのです。
もちろん、さまざまな事情で実の父親との関係が難しい家庭もあります。 だからこそ、キリストのからだである教会が大切なのです。教会には、神を敬う男性たちがいます。彼らは、愛に飢えた子どもたちに寄り添い、励まし、導くことができます。彼らの姿を通して、「安心できる誠実なキリストの愛とは何か」を示すことができるのです。
もしあなたがシングルマザーなら、神に祈ってください。信頼でき、信仰に満ちた男性が、あなたの家族の良き友として、子どもたちの模範となってくれるように。
また、もしあなたが「新しいかたちで神に仕えたい」と願う男性なら、周りを見渡してみてください。 近所の少年は、キャッチボールを一緒にしてくれる大人を待っているかもしれません。ある十代の子は、プレッシャーや誘惑の中で話を聞いてくれる安心できる大人を必要としているかもしれません。愛に満ちた結婚の姿を見て希望を持つ少女がいるかもしれません。
父なる神の御前できよく汚れのない宗教は、孤児や、やもめたちが困っているときに世話をし、この世から自分をきよく守ることです。(ヤコブの手紙1:27)
あなたの存在――その揺るがない、キリストに倣う生き方――が、子どもにとって「本物」と「偽物」とを見分け、真理へと導かれるきっかけになるかもしれません。
善をなすことを習い、公正を求め、しいたげる者を正し、みなしごのために正しいさばきをなし、やもめのために弁護せよ。(イザヤ書1:17)
次回は、子どもたちが搾取の危険にさらされやすくなる要因、そしてキリストの体である私たちが共に取り組むことのできる解決策について、さらに分かち合っていきたいと思います。




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