日本の人身取引ー物質的豊かさに隠された心の悩み

最終更新: 2018年8月22日

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 日本の子どもたちを取り巻く人身取引の問題を考えたとき、AV出演の強要や出会い系サイトからトラブルに巻き込まれるなど、性搾取に絡んだ問題が多い。

本人はそのつもりはなかったのにいつの間にか本人の身体や写真に値段が付けられ風俗産業で取引され、本人ではない第三者が多額の収入を得るという人身取引の構図だ。

他国のように貧困が原因で風俗産業に関わるのとは背景が異なる。そこには本当の問題が目に見えない何か覆いのような物で隠されている日本の実情がある。

*写真はイメージです

  子どもたちにとって一番身近な人間関係は親子関係だ。親は子どもに愛情を持って接する。いや、接しているつもりだ。多くの親が子どもに「勉強しなさい」「もっとがんばりなさい」と言い、子どもにとっては越えなければいけないハードルができる。それは親にも子どもが良い成績を納めて、良い高校、大学に入り、よい仕事に就くことが幸せになることという思いがあり、このままではダメという恐れがあるため、子どもにそのような言い方、態度をとってしまうのだ。そのように扱われた子どもは親が期待するレベルに到達できないと自分はダメだという気持ちになってしまう。

 

また、一方では子どもに関心のない親もいる。親子関係が希薄で、子どもは孤独感を抱えている。でも親に言っても解決しないのはわかっているので、がまんする。このように、一番身近な人間関係である親子の間に「信頼」「安心」を見出せない子どもたちがいる。


 学校ではどうだろうか。学校では友人から好かれたり、先生から評価されたいけど、人と違うことをするといじめの対象になる危険性がある。こういうわけで、人に合わせよう、評価されようと努力するが、そのような人間関係は疲れてしまう。そして、そのような人たちには会いたくなくなる。自分だけの居心地のいい世界に引きこもってしまいたくなる。でもこのようなことを続けていていいわけがないこともよく知っている。


 周りに「あなたはそのままでいいんだよ」と言って、信頼してくれる人がいないのだ。

だから、自分が価値のないもののように思え、自分が嫌いになり、自分が大切にできなくなる。そのような劣等感、寂しさを抱えている子どもに、ある日、ネットを通じて「君のことが好きだ」と言ってくれる人がいる。 自分が価値あるものとして認められ、必要とされた嬉しさに、相手から要求されるまま恥ずかしい自撮写真を送り、それがネット上で取引されるという被害に遭う子もいる。また、街頭で「君かわいいね。髪のカットモデルしませんか?」などと声をかけられ、バイト料も入るし、自分の価値を認められたように感じ、事務所に行って登録する。それが後でAV出演への契約書だったということもある。


物にあふれ、幸せそうにみえる日本の子どもたちは 自分が自分であることを主張できない環境下に置かれ、心の中は自己肯定感が低い。それがものに溢れ何不自由ない物質的に豊かな生活にうまく隠されているのだ。


では日本の子どもたちは何が必要なのだろう。

  • すべての人が愛されるため生まれてきたということを知る環境を作ること。

  • 自分は価値ある人間だと知る機会を得ること。

  • 失敗したときに助けてくれる社会のしくみがあること。

  • 性に関心を持った時に正しい情報を得る手段があること。

  • 性の問題を抱えたときにプライバシーが守られ相談できる場所があること。

人身取引を防止するため、大人は今の環境を変え、子どもたちは自分を守る手段を身につけて欲しい。

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