外国人技能実習制度の問題

最終更新: 2018年11月2日

2020年にオリンピック開催をかかえる日本は今まで以上に労働力を必要としています。

建設業、機械・金属工業、農業関係、食品製造関係、その他の職種でも低コスト労働力が求められています。そんな中、日本政府は従来の「外国人技能実習制度」を見直し、2017年11月1日に「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(技能実習法)」が施行されました。

外国人技能実習制度は、日本の企業において発展途上国の若者を技能実習生として受け入れ、実務を通じて実践的な技術や技能・知識を学び、帰国後母国の発展に役立ててもらうことを目的とした制度です。期間は最長5年で、実習生は原則、職場を変えることはできません。現在、実習生は約23万人います。日本人がやりたがらない仕事の担い手として社会を支える貴重な戦力となっています。

しかし、この制度によってたくさんの外国から来た実習生が労働搾取を受けている現実があります。

昨年12月、「ガイヤの夜明け」で放送された「絶望職場」では、外国人技能実習制度を通じて来日した中国人実習生が時給400円で197時間の残業をしていたことが明らかになりました。未払い賃金が一人につき600万円ほどあったにも関わらず、会社は計画倒産をし、未払い賃金を国に肩代わりさせ、責任逃れしたあげく、また同じ事業の会社を別の酷似した社名で立ち上げ、新たな中国人実習生を搾取しようとしていた実態を取り上げていました。

こうした問題が様々なところで起きていて、外国人の若者が企業の「低コスト労働力」のニーズのために利用され、人権を奪われ、奴隷のように働かされている問題が少しずつ浮彫になってきました。


実際に過去には、

最初の約束よりも賃金が著しく低く、過度な長時間労働、又は休みがほとんどない

パスポートを取り上げられ、生活は拘束されていて自由がない、又は劣悪な住居に住んでいる

不合理な借金を負わせられ、給料からほとんど引かれている

途中で帰国したら別途違約金として300万円から500万円を請求する契約を結ばされる

実習生が過労や自殺により死亡した(2014年~16年度で22人が労災死と認められた)

奴隷のような労働に耐えられず行方不明者が続出する(平成29年の実習生失踪者数―7089人)

などの実態が明らかになっています。

労災死に関しては、専門家は「労災隠しが横行している」と指摘しており、実際はさらに多い可能性があります。来日する実習生の出身国は、トップがベトナムで、中国、フィリピンと続き、参加国全体の80%以上を占めます。

一歩外に出てみると、コンビニや飲食店など、私たちの身の回りでも外国人労働者をよく見かけます。よく観察して話を聞いてみると、おかしな様子がうかがえることがあります。すべての企業やビジネスオーナーが悪い考えを持って外国人労働者を搾取しているわけではありません。労働者の人権を守り、安全で安心できる労働環境を保とうとしている人たちもたくさんいます。「会社」、「企業」、「雇い主」だけが問題ではなく、そのような状況を作り上げてしまう制度や未熟な法整備、さらに「人を人と思わない」考え方や、悪事をはかる人間の心、また、そのような状況を放置して、自分たちの「日常」に戻ってしまう私たちにも課題があるのではないでしょうか。

今回の法改正により、一人でも多くの外国人研修生が労働搾取から守られることを願います。

 国籍や言葉は関係ありません。私たちはみな、同じ人間であり、同じように唯一の神様から目的をもって創造された存在です。私たち一人ひとりがそのことを覚えて、そのような人を目の前にした時、行動できるよう祈り、勇気を持つことができるように願います。



ゾエ・ジャパンスタッフ

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